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2009年1月

白い まもの(11)

Photo_2 「うん、怖かったよ。 それでね、気を失って、落っこちたの」

 カッカ君が急に笑い出しました。 「カッカ カッカ」となかなか止めません。。いつものことですが・・・、カー君は悲しくなり、「カーアちゃ~ん」と泣きつきました。カ~アちゃんはカーアと大きく鳴いて、高~く飛び上がり、「いつも教えていることを、覚えようとしないから、吹雪まで天狗さまの髪の毛に見えたり、積もった雪が綿帽子に見えたりするんだよ。美しいものは怖いのさ。いろいろなものに化けるんだよ。」と言いました。」

 Photo_3  右手にキラッと光るものが見えました。カー君の耳にはもう何も聞こえていません。

  「綺麗だな~、欲しいよう~、」と叫ぶと、カ~アちゃんが、「ほーら、もうはじまったよ。あれはね、湖がお日様の光で光っているだけだよ。と言いました。今度は湖のほとりに白い木が立っているのが見えました。

  「あ、綺麗な花だよ、実がなっているかもしれない。行ってこよう、」と飛んで行きました。」

  カー君が木のてっぺんに止まろうと、羽根をバタバタさせると、白い花はサラサラ、ポタポタ、ドサーッとみんな落ちてしまいました。それを見て、カッカ君が叉カッカ、カッカと笑い出しました。

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白い まもの(10)

 カー君は一晩で蘇生したけど、大阪国際女子マラソン の優勝者渋井さんは8年掛かって復活したの。わたしの復活はいつやろか?「何に復活するノン?」「なんかわからんけど、何かおおきなもの。」「まだ成ってないんやから、そういうのは復活とは言いません。とにかく、ただ待ってるだけではあきまへんでー」「わかりました、はよカー君の話を仕上げましょ。」

  「お父さ~ん、カラスが飛んで言ったよ~。」と言う声が木の上まで聞こえました。 カー君はやっと飛べるようになったのでした。遠くでまたカーアとなくのがきこえました。「カーアちゃ~ん」と言うと、カー君の体は高く飛び上がることができました。 もう一度「カーアちゃ~ん」と鳴くと、2羽のカラスが現れて、カー君をつれていきました。

  「カー君、昨日の晩は何処にいたの? ものすごい吹雪で、山ではたくさんの木が倒れて、僕たちの友達の巣がなくなったんだよ。 それに、大勢の人間がなだれで死んだんだよ。」とお兄ちゃんカラスのカッカ君が言いました。

  カー君は下を眺めてゾーッとしました。天狗さまが現れた鳥居が真下に見えたからです。Photo_4

    「あの縄のところで、天狗さまの髪の毛が踊りまくったんだよ。」と恥ずかしそうにカーアちゃんにささやきました。

  「そうかい、それは怖かったろうね。」とカーアちゃん。        

          

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白い まもの(9)

  初めてのお絵かきでミカン。あんまり上手じゃないよなー。パソコンを買ったばかりのころ、何も出来なくてお絵かきばかりしていたら、それが高じて絵描きになった。ならいいのだけれど、肩を凝らして医者通い。それでお絵かきをやめにしたけれど、ピカソの絵を真似たりして面白かったけど、何も見ないで描くのって難しいな~。Photo

空腹のカー君は動くと、お腹がグーとなりました。 もう、人間がいることなんか忘れてしまって嘴でツツキ始めました。空腹に冷たいお汁が染み渡りました。 ブルブルッと体を振ると元気が出てきました。遠くでカーアと鳴く声がしました。

  「ほ~ら、お迎えだよ、」とお父さんの声がしました。

  カー君も負けずにカーと鳴いてみましたが、その声はお父さんの使っている、除雪機の音で聞こえませんでした。

             「あの雪鉄砲に当たると痛いだろうな~」と思いながら

             カー君は柵 のそばをPhoto_5 ヒョコ、ヒョコ、と歩いていきました。しばらくすると、ドサッとおおきな音がして、白い大きな塊が落ちてきました。若い男の人がスコップですくった雪を柵のそばに捨てたのです。カー君は思わず、ヒョイと飛びのいて、木の上まで飛んでいきました。

 Photo_4 

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白い まもの(8)

フォトコンテストはギャンブルみたいなもの。審査員の好みに合うかどうかが一番大きな問題。いろいろ言われるけれど、とにかく、とにかくである。ある先生が言われるのに、もっとよい作品があったのに、委員長がこの種のものが好きだからだそうだ。ダカラ傾向と対策を入念にと教えてくれた人がいた。私はそれが好きじゃない。あんまり理詰めじゃない証拠ですな。ま、待てば海路の日和あり、かな?当たるも八卦かな?

Photo そしてさむ~い、くら~い夜になりました。 カー君は動かなくなっていました。雪は止むことを忘れたように降り続きました。バスもレトロの自転車もお化けのように、変身しました。

Photo_4 Photo_3          畑はすっかり白いじゅうたんのようになりました。カー君の体もすっかり見えなくなってrしまいました。

  どれだけの時間がたったのでしょうか? カー君は体にホコッと暖かいものを感じました。ピチッと閉じていた目がうっすらと開きました。動かなかった羽根がパサッと音を立てて動きました。立ち上がろうと足を動かすと、石にぶつかりました。「イタイッ!」と声を上げると、近くで若い男の声が、「お父さ~ん、カラスが動いたよ~、」と叫んでいました。

  「そうか、それはよかったなー」と遠くで声がしました。

  「人間だ!!逃げなければ・・・」とカー君はすぐに思いましたが、体が思うように動きません。羽根を広げてグイッと廻りました。すると、石に羽根が当たりました。見上げると、それはお地蔵様でした。綿帽子をかぶり、白いショールを羽織っていて、とてもやさしいお顔をしていましたが、カー君は足元にあるミカンに気を取られてしまいました。Cocolog_oekaki_2009_01_24_23_03

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白い まもの(7)

  芥川賞を目指して、カー君の話を書き始め、天狗さまの写真を探していたら、B子に届ける「嵐山の紅葉」に出会った。やっぱりココで私が届けなければ成らないものを掲載しておくべきだと思うから、お話は中断とあいなった。Photo

もう少し早くこんな写真を彼女に送っていたら、元気になって、自分も見に行こうと思ってくれたかもしれへんのに。私がグズイばっかりに。どうせグズイ私やから、いつになるか分かれへんけど、きっと持っていくからね。叉涙が出てくるわ。 そ~や、カー君の話ももっていくわな。はよ、仕上げよっと。

  ヒュPhoto_2ーという音と共に真っ白な髪の毛の天狗さまが現れました。カー君は恐ろしくて、怖くて気を失ってしまいました。カー君の黒い体のうえに白い粉がドンドンと積み重なっていきました。 カー君は何も知りませんでしたが、天狗さまの白い髪の毛が山から里へと狂ったように踊りまわったのです。

  どこもかしこも、真っ白になって、音までも聞こえなくなりました。 汽笛だけが、甲高く、ピーとひびきました。 終電車が雪煙を上げてゴトゴトと走っていきました。

  今日フォトコンテストの入選漏れの写真がどっさりお帰りになった。競馬のはずれ券のような 物やから、あかんかったら、捨てればええねんけど、撮影しているときや、決めて送るまでのあれやこれやを思うとそうカンタンには捨てられへん。愛おしい!!。

  「そやから、部屋中写真の山~~~」 誰かの声が聞こえた。

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カラスが鳴く朝

  一昨日、朝早くから窓の外でからすが五月蝿い。ま、中やったらえらいことやけど・・・窓の外を見ると、数羽のカラスが向かいのマンションの給水塔の柵に止まって喧しいのだ。カー君の話を早く続けろとの催促に来たのかと思ったけれど、まさかね~・・・  今日はゴミ出しの日。ところが残念ながら、今日はプラスチック容器の日であったのだ。彼らは賢い。「チャウデー。」と仲間に知らせて、飛び立って行った。10分位うるさかったんかな~?

  昨日郵便受けを見忘れたので、今日のには早いけれど、ゴミ出しのついでに見たら、はがきが1枚あった。 B子の死亡通知であった。高校大学が同窓で、何をやらしても、器用にこなす頭の良い人だった。一昨年の暮れには、もう年が越せないかもしれないと、言ってたのが、入退院を繰り返しながらも、元気を取り戻し、携帯に写真を送ってくれとというので、「輝く白鳥」を送ったら、Photo とても喜び、お世辞ながらもほめてくれたので、私も調子に乗り、秋の紅葉の写真を次に送ります、と約束してしまった。それなのに私は自分の心のもやもやのために、送れずにいた。

「あんたは相変わらずグズイな~、もう待ってられへん。」とあの世に旅立ってしまった。

「ごめん、ほんとにごめん。賢い人は早う死ぬんやな~。秋の嵐山の写真を見せに、私は何時あの世に行けるンやろか?」

  目薬も差してないのに、目が濡れる。潤んだ目で新聞を眺めていたら、芥川賞と直木賞が決まったと出ている。私のカー君も芥川賞もらえへんかな~。はよ書こッと。

  「馬鹿は死ななきゃ治らない~」と 大合唱が聞こえて来そうやけど・・・な。

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白い まもの(6)ー川端康成と東山魁夷

  今、写真の整理をしようとして、一番に手に触れたのがたまたまコノ写真だったから、カラスのことをいろいろ想像してここまで書いてきたけれど、文豪 川端康成が東山魁夷の絵を情景にして書いた小説があると、ある展覧会に出ていたのを思いだした。副題が「響きあう美の世界」であるから、私の場合とは全然違うけれど、大文豪といえども、ヒントを他からもらうようだ。そういえば近松門左衛門の心中物は現実にあった心中を、芝居にしたものだから、当たり前のことなのかもしれない。しかしコノ2人に交友があったなんてチョット驚きだったよな~。

  東山魁夷といえば、思い出すのはある風景写真専門の先生である。「東山魁夷の絵のような写真を撮れ」といつも言っていた。それを聞く度に、私は「風景写真を撮るほどの人は魁夷の絵を知らないなんて人はいないのだろうな~」と思っていた。

けれど、全員が魁夷の絵が好きだとはいえないでしょうが・・・ コノ私だって彼の絵ならばどれでも好きだとは言えないんだけどな~。 ともかく、カー君の話を続けましょ。

  お腹の空いているカー君はもう飛べません。 ヒョイ、ヒョイ、ヨタ、ヨタ、パタパタ、ドサー。を繰り返しながら、坂道を山に向かってのぼっていきました。 遠くで、ガラガラという音が聞こえました。目の前にロープが見えました。それはリフトでした。 カー君はそれに飛び乗りました。誰も乗っていないリフトは、頂上に着くと、クルッと向きを変えて、下っていくので、慌てて飛び降りました。頂上には白い壁のような急な坂が見えるだけで、他には何もありませんでした。  体はますます重くなり、ヨタヨタ、パタパタ、の繰り返しばかりになって、なかなか前に進みません。やっと飛び上がると、ビューッと風が吹いてきて、あちこちの木をゆすりました。 ドサー、ドサー、と白い塊が落ちてきました。

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白い まもの(5)

  「アレー!!w(゚o゚)w ない、あのカラスの写真が・・・どうしよう。いつもコレや。┐(´д`)┌ヤレヤレ また探さなあかんがな。」とぼやきながら探していると、telephone電話が鳴っている。「誰やろ?」腰を上げると、ベルが止まった。「間違い電話やわ。」と腰を下ろすと、またべるが鳴る。「ウルサイナー」と言いながら、腰を上げると、叉止まる。座ると鳴るから立ったままで、写真を探すことにした。あら不思議、電話もならないし、写真も足元に。「電話さま様やなー」と思った途端にベルがじゃ~んと鳴った。受話器の向こうにいるのはまさしくA子。 

  「また説教話?ボヤーッとしてたから、飛べんようになったんでしょ?まるで私への当てつけやねー。」

  「誰にでも当てはまる話です。(≧ヘ≦)それにいつもあなたのことを考えてるわけではないからね。そん風に考えてるんやったら、厚かましいというもんやわ、。」

  そしたら受話器がガチャッと置かれた。 「アー、また怒らしてしもたなー。まーええか。」本当のことは、綺麗なベベ着せて、メイクして、鬘をつけて、やんわりとお話しなければいけないのに、右と言っているのか、左と言っているのかわからないようにお話しないといけないのに・・・分かっちゃいるけど どうしようもない。写真が見つかったんだから、とりあえず掲載しておこう。Photo

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白い まもの(4)

  カー君はいつも自分のことをカッコイイと思っていました。Photo_4 大きな黄色いくちばしを持っていて、それに黒いお髭があって・・・ 動きはとても敏捷で、スイーと軽々と高いところに一っ飛び出来る、強くて賢く、スマートな・・・と。 ところが、本当のカー君はチョット太り気味のフツーのカラスでした。

Photo_5  駅舎の屋根に上ると、山の木がみんな白い綿帽子を被っているのが見えました。

 「ボクも あんな帽子 欲しいなー。もっと高いところに行って、あんなの貰おうット」と、ワン、ツウ、スリーの掛け声と共に、飛び上がろうとしましたが、身軽に上がりません。カー君は一生懸命に羽根を動かしましたが、白い粉が羽根について、動き難くなっていました。 お腹も空いているので、飛ぶのをあきらめました。広い道を車が走っていくのが見えたとき、カー君は人間の食べ物をおもいだしました。

  「ソーダ、落ちているかもナー」と道にとびだしました。 白い小さなマメがみえました。

  「コレダ!」とぱくりと飲み込みました。喉が冷たーくなって、体がブルブル震えました。黒い小さなマメがみえました。 「コレコソダ!」とパクリと飲み込むと、口の中でイヤーな臭いがしたので、慌てて吐き出しました。

  カー君には木の実と石ころを見分けることが出来なかったのです。カーアちゃんが教えてくれているときには、いつもよそ見ををして、ひかりものを見つけては追いかけたり、くわえてきたりしていたからです。

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白い まもの(3)

  Photo一番列車の乗客は、眠いのと、お腹が空いているのとで、機嫌が悪く、黒くて大きなカー君を見ると、追い出すために、持っているパンやお菓子を投げつけました。 カー君は当たらないように、ヒョイと飛びのいて、後でゆっくりとそれを食べるのでした。ところが、今朝の人たちは荷物を担いで、とっとと出て行きました。カー君も仕方なく一緒に外に出ました。するとひらひらと白いものが落ちてきました。おなかの空いているカー君はそれを食べようとしました。 パクッ! パクッ!大きな音だけがして、口の中はつめたいだけ、何も残らないのです。目の前には一杯ひらひらしているのに・・・

  白い粉はカー君の背中にも積もり始めました。一人の男の人が、カー君の前を通りました。そ3_2うすると、その足跡がくっきりと、地面に残りました。 カー君も白い地面にトンと飛び降りましたが、なんにも残りませんでした。

  「ツマラナ~~イ」と言って、羽根をバタバタさせて、駅舎の上に飛び上がりました。 でもー、なんとなく体がだるくて、軽く飛び上がらないのです。

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白いまもの(2)

Photo  毛糸玉の糸口が見つかると、するすると何かを編み出していくのと同じように、Photo_2ココまでお話はカンタンに出来上がりました。さて、これはマフラーになるのでしょうか、それとも手袋?いやいや、セーターになるかも。厚かましい!それほどのものかね。でもねー、夢はでかい方がいいものね。

  ある朝、カー君は汽笛に驚かされて、家の外に飛び出しました。カー君の家は汽車の駅舎だったのです。以前は、山奥の木の上の巣で兄弟と一緒に暮らしていたのですが、一度ここに泊まってから、ココを自分の家にしてしまいました。だって~・・・ あったかいし~、食べ物は十分あるし~、それに、屋根裏は広いからな~。

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白い まもの(1)

  ひかりものを追っかけていた黒いカラスが、白いまものに惹かれて、山奥で死にかけたお話です。

  カラスのカー君はきらきらひかるものが大好きです。 あるとき、光っている窓ガラスに、体当たりして、くちばしに大きな傷を作りましたが、それにもこりずに、ひかりものを求めて、あっちへウロウロ、こっちへウロウロしていました。

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